Python は遅い?
C/C++ や Java に比べて Pythonは処理が遅い ことは有名な話です。
コンパイル言語である C と比べると、1/10 ぐらいのオーダーの処理速度しかありません。
それではなぜ、Python が世界で最も人気のある言語となったのでしょうか?
理由は簡単。
Python で書いたプログラムは遅くない からです。
むしろ、Python の長所の1つはその実行速度にあるといえます。
場合によっては、C 言語以上の速度を出せます。もし本当に遅かったら、AI 開発やデータ分析の分野でこれほど活躍できるわけがありません。
矛盾したことを言っているようですが、別に疲労と寝不足で朦朧としながら記事を書いているわけではありません。
確かに Python 本体だけで書いたプログラムの実行速度がとても遅いのは事実ですが、Python のパッケージの多くは C/C++ で実装されているのです。
その代表例がデータ分析や科学技術計算に用いられる NumPy です。
NumPy の速度は驚異的です。処理速度を追求した配列演算パッケージなので、C で書いた一般的なプログラムと比較しても圧倒的に高速です。
機械学習やデータ分析のプログラムは、その 9 割が NumPy や pandas のコードです。Python 本体の構文はパッケージから必要なクラスや関数を呼び出したり、結果を表示するなどの「つなぎ」の役割に徹します。
つまり Python でプログラミングするということは、とてもやさしい構文で C/C++ を操っているのと同じことになります。もともと一般に配布されている Python は C で構築されているので、CPython とよばれることもあり、Python と C はとても相性が良いのです。
というわけで、「これからプログラミングを始めてみたいけど、どんな言語を選べばいいのかな。Pythonって人気あるみたいだけど、遅いって話も聞くし ..... 」みたいに悩んでいる人も、別にそんなこと考えていない人も、安心して Python を始めましょう!
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