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最頻値(モード)

最頻値(モード)

ある標本の中で最も頻繁に現れる値を最頻値(モード)といいます。たとえば
 
 [1, 2, 5, 5, 5, 8, 8, 12, 19]
 
においては要素 5 が最も多く含まれているので、最頻値は 5 となります。Python では statistics.mode() を使って標本の最頻値を取得できます。

# PYTHON_STATISTICS_MODE

# In[1]

import statistics

x = [1, 2, 5, 5, 5, 8, 8, 12, 19]

# xの最頻値
mode_x = statistics.mode(x)

print("xの最頻値: {:d}".format(mode_x))
# データの最頻値: 5

SciPy パッケージ には、多次元配列の指定軸に沿った最頻値と頻度を取得できる scipy.stats.mode() が用意されています (詳細については記事の後半を参照してください)。

statistics.mode()

statistics.mode(data) は data の最頻値 (モード) を返します。

# In[2]

import statistics

x = [0, 1, 0, 2, 0, 0, 1, 1]

# xの最頻値
mode_x = statistics.mode(x)

print("xの最頻値: {:d}".format(mode_x))
# データの最頻値: 0

最頻値が複数あるデータを渡すと、最初に検出されたモードを返します。たとえば、以下のコードでは、6, 10, 15 をそれぞれ 2 個ずつ含んだリストを渡していますが、インデックスの一番小さい 6 が返ります。

# In[3]

y = [2, 3, 6, 6, 7, 10, 10, 15, 15]

# データの最頻値
mode_y = statistics.mode(y)

print("データの最頻値: {:.1f}".format(mode_y))
# データの最頻値: 6.0

statistics.mode() に文字列を渡せば、単語や文章に最も多く含まれる文字を知ることができます。

# In[4]

my_str = "NumPy is a Base N-dimensional array package."

# my_strに最も多く含まれている文字を取得
statistics.mode(my_str)

# 'a'

scipy.stats.mode()

scipy.stats.mode() は指定軸に沿った最頻値 (モード) と頻度を返します。

scipy.stats.mode(a, axis=0, nan_policy='propagate')

最頻値の候補が複数ある場合、その中の最小値を返します。
例として、次のような 3 行 5 列の 2 次元配列を用意します。

# SCIPY_STATS_MODE

# In[1]

import numpy as np
from scipy import stats

x = np.array([[4, 1, 4, 2, 5],
              [2, 1, 1, 2, 5],
              [1, 1, 5, 1, 1]])

axis=0 (デフォルト設定) のときは、列ごとの最頻値を返します

# In[2]

# 列ごとの最頻値と頻度
mode_1, count_1 = stats.mode(x, axis=0)

print("列ごとの最頻値と頻度:\n{0}\n{1}".format(mode_1, count_1))

# 列ごとの最頻値と頻度:
# [[1 1 1 2 5]]
# [[1 3 1 2 2]]

axis=1 ならば行ごとに最頻値を返します。

# In[3]

# 行ごとの最頻値と頻度
mode_2, count_2 = stats.mode(x, axis=1)

print("行ごとの最頻値と頻度:\n{0}\n\n{1}".format(mode_2, count_2))

'''行ごとの最頻値と頻度:
[[4]
 [1]
 [1]]

[[2]
 [2]
 [4]]'''

axis=None を指定すると、すべての要素を対象に最頻値を求めます。

# In[4]

# 全要素の最頻値と頻度
mode_3, count_3 = stats.mode(x, axis=None)

print("全要素の最頻値と頻度:\n{0}\n{1}".format(mode_3, count_3))

# 全要素の最頻値と頻度:
# [1]
# [7]

コメント

  1. HNaito より:

    下記は誤植と思われますので、ご確認ください。
    STATISTICS_MODE-2 プログラムで、mode_x = → mode_y =
    Python 3.8以上では StatisticsError は発生せずに、最初に出現した値、あるいは複数の値を返すようです。

    • あとりえこばと より:

      STATISTICS_MODE-2 の動作を再確認しました。
      確かに StatisticsError は発生せずに 6 が返りました。
      最新の情報をありがとうございました!